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アレクサンダー・テクニークはジストニア改善に有効か?

昨日は管楽器界にアレクサンダーテクニークを広める先駆者、バジル・クリッツァーさんに会ってきました。

Basil

バジルさんとは数年前から音楽家のフォーカル・ジストニアへのレッスンについて情報交換は行っていましたが、昨日はかなり具体的な話を出来ました。

医学界で求められていることは、Evidence-Basedつまり臨床結果・根拠に基づいたアプローチです。アレクサンダー・テクニークのフォーカル・ジストニアへの有効性は多くの文献が示唆していますが、今一つ決定打に欠けるものがあり、フォーカル・ジストニアの改善・予防アプローチのファーストチョイスとされうるにはほど遠い状況です。

たとえば、スペインのRosset-Llobetらの論文集 "Musician's Dystonia"(邦題「どうして弾けなくなるの?」音楽之友社)には、治療法の選択肢としてボツリヌス毒素注射、理学療法、内服薬治療、外科的手術などとともにアレクサンダー・テクニークも入っています。

MusiciansDystoniaP.199

私個人の意見としては、この本はあくまでもスペインの一つの学術グループが出している論文集であり、ドイツの研究グループなどはまた違った視点で研究しているようです。もちろん音楽家のジストニアを初めて詳細に扱った本として、また日本語で読めるジストニア本としての意義は大きいのですが、このデータだけで「アレクサンダー・テクニークでジストニアが改善する確率は4分の1」とは判断されたくないな、と思ってしまいます。


私はジストニア学会や専門医との会話の中で、このEvidence-Basedのことで多くの悔しい経験をしてきました。自分自身の経験、感覚から、「絶対にアレクサンダーでよくなる!」という確信がありながら、医学的な証拠がないことを理由に相手にされないわけです。下手をすればペテン師扱いです。

なんとか医学的データとしてアレクサンダー・テクニークの効果を証明したい!

そんな話をバジルさんとしていたら、彼が一言「だったら、僕らで治しまくりましょう。そうすれば医学界のほうから調べに来てくれますよ」

なるほど。確かに。というわけで、騙されたと思って(笑)いちど私のところに来てみてください。

毎週木曜日・吉祥寺アレクサンダーテクニーク教室FUN!では3200円~レッスンをしています。

個人レッスンは随時受け付けています。まずはご相談ください。

2021年4月10日追記
未だに医学界の方から調べには来てくれませんが(笑)、おかげさまで演奏の不調に悩む多くの方が私達のレッスンを受けに来てくれています。「治しまくる」のは勿論ですが、これからは予防にも力を入れて、教育分野でも活動していきたいと思っています!


コメント
[1] 佐藤拓 | 2014/04/13 23:31
玉川様
仰っている「練習しないほど上手くなる」という状況のときは、「練習」(と自分で思っていること)が自分自身の邪魔をしてしまっているパターンが多いです。
ですから、「練習しない」(=自分自身を邪魔するパターンを起こさない)ことによって、むしろ本来自分がイメージしている理想に自然に近づけることがあるのだと思います。

ただ、楽器演奏のような高度なスキルは練習なしには習得し得ませんので、あくまでも「適切な練習をすること」が上達の一番の近道だと考えています。
name.. :記憶

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